給与明細を見ると、

「雇用保険」

という項目があります。

なんとなく、

「仕事を辞めたときにもらう失業保険?」

というイメージがありますが、実際にはそれだけではありません。

雇用保険がどんな制度なのか、ざっくり整理しておきます。

雇用保険とは

雇用保険は、

働く人の生活や雇用を支えるための公的な保険制度

です。

失業したときの給付だけでなく、再就職、育児休業、介護休業、教育訓練などにも関係します。

失業したときの「基本手当」

雇用保険でよく知られているのが、

基本手当

です。

いわゆる「失業手当」「失業給付」と呼ばれることが多いものです。

仕事を離れ、働く意思と能力があり、求職活動をしているなど一定の条件を満たす場合に支給されます。

自己都合で退職した場合には、待期期間や給付制限が設けられることがあります。

2025年4月以降の自己都合退職では、給付制限は原則1か月となっています。一定の教育訓練などを受ける場合には、給付制限が解除される仕組みもあります。

再就職したときにも給付がある

基本手当を受けられる人が早めに再就職し、一定の条件を満たした場合には、

再就職手当

を受け取れることがあります。

雇用保険は、

「仕事がなくなった人を支えるだけ」ではなく、次の仕事につながることも支える制度

ということです。

育児休業にも関係する

雇用保険には、

育児休業等給付

があります。

一定の条件を満たして育児休業を取得した場合に、休業中の生活を支えるための給付を受けられることがあります。

2025年4月からは、

  • 出生後休業支援給付金
  • 育児時短就業給付金

といった新しい給付も始まっています。

介護休業にも給付がある

家族の介護のために仕事を休む場合には、

介護休業給付

を受けられることがあります。

一定の条件を満たす必要がありますが、仕事と介護を両立するための支援の一つです。

学び直しにも使える

雇用保険には、

教育訓練給付

という制度もあります。

一定の条件を満たした人が、厚生労働大臣の指定する教育訓練を受講した場合、受講費用の一部が支給されることがあります。

つまり雇用保険は、

働いている間のスキルアップや学び直しにも関係する制度

です。

パートやアルバイトでも加入する?

正社員だけが加入するわけではありません。

原則として、

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上
  • 31日以上雇用される見込みがある

という条件を満たす労働者は、雇用保険の対象になります。

そのため、パートやアルバイトでも条件を満たせば加入します。

健康保険や厚生年金とは違うの?

違います。

ざっくり分けると、

健康保険
→ 病気やけがなどを支える

厚生年金
→ 老後・障害・死亡などを支える

雇用保険
→ 失業・休業・再就職・学び直しなどを支える

という役割があります。

なお、雇用保険と労災保険をまとめて、

「労働保険」

と呼びます。

ざっくり覚えるなら

雇用保険は、

仕事を失ったときだけでなく、働き続けることや再就職、育児・介護休業、学び直しなどを支える公的保険

です。

「失業保険」というイメージだけで覚えるより、

仕事に関する生活の変化を支える保険

くらいに考えると分かりやすいです。

関連する用語

雇用保険と一緒によく出てくる言葉も、順番に整理しています。

分からない言葉があったら、ひとつずつ確認していきます。

参考情報