会社を辞めたあと、

「失業給付」

という言葉をよく聞きます。

でも、

「退職したら誰でももらえるの?」
「自己都合退職でも対象になる?」

となると、少し分かりにくい制度です。

ざっくり整理しておきます。

失業給付とは

一般に「失業給付」と呼ばれているものの中心は、雇用保険の

基本手当

です。

失業中の生活を支えながら、再就職を目指すために支給されます。

ただし、

会社を辞めただけで自動的にもらえるわけではありません。

働く意思と能力があり、仕事を探しているのに就職できていないことなどが条件になります。

誰でももらえる?

原則として、

離職前2年間に、雇用保険の被保険者期間が12か月以上

必要です。

ただし、倒産や解雇など一定の理由で退職した場合には、

離職前1年間に6か月以上

で受給資格を満たすことがあります。

「失業している」とは?

単に仕事をしていない状態とは少し違います。

基本手当を受けるためには、

働く意思がある
すぐに働ける能力がある
実際に求職活動をしている

といった状態である必要があります。

そのため、しばらく働く予定がない場合などは、基本手当の対象にならないことがあります。

どうやって手続きする?

基本手当を受けるには、ハローワークで手続きをします。

退職後に受け取った

離職票

などを使って受給資格の決定を受け、求職の申し込みをします。

その後は、原則として4週間に1回指定された失業認定日に、失業状態や求職活動の状況について認定を受けます。

すぐにもらえるの?

受給資格が決まっても、すぐに基本手当が支給されるわけではありません。

まず、

7日間の待期期間

があります。

さらに、正当な理由のない自己都合退職の場合には、現在は原則として1か月の給付制限があります。

2025年4月1日以降の退職について、自己都合退職の給付制限は原則1か月に短縮されています。過去5年間に一定回数以上の自己都合退職がある場合などは、3か月になることがあります。

自己都合退職でももらえる?

条件を満たせば、

自己都合退職でも受給できます。

ただし、先ほどの給付制限がある場合があります。

一方で、倒産や解雇など一定の理由で離職した人は、給付日数や受給条件が手厚くなる場合があります。

何日くらいもらえる?

基本手当を受けられる日数を、

所定給付日数

といいます。

何日受けられるかは、

離職理由、雇用保険に加入していた期間、年齢など

によって変わります。

一般の離職者では、被保険者期間に応じて90日・120日・150日などになります。倒産・解雇など一定の離職理由では、年齢や加入期間に応じてさらに長くなることがあります。

いくらくらいもらえる?

基本手当の日額は、原則として、

退職前6か月の賃金をもとに計算

されます。

賃金日額に対して、おおむね45%~80%程度の範囲で基本手当日額が決まります。

基本手当日額の上限・下限などは毎年8月1日に改定されるため、実際の金額はその時点の基準で確認する必要があります。

いつまでも受け取れる?

基本手当には、

受給期間

があります。

原則として、

離職した日の翌日から1年間

です。

その期間内で、決められた所定給付日数分を受給します。

教育訓練を受けると給付制限がなくなることもある

2025年4月以降は、自己都合退職した人でも、一定の教育訓練などを受ける場合には、

給付制限が解除される仕組み

があります。

リスキリングをしながら再就職を目指す人を支援する制度変更です。

「失業給付」と「基本手当」は同じ?

日常的には、

失業給付=基本手当

という意味で使われることが多いです。

ただし、雇用保険には基本手当以外にも、再就職手当などさまざまな給付があります。

そのため制度上は、

基本手当は、雇用保険の失業等給付の一つ

という位置づけです。

ざっくり覚えるなら

失業給付は、

仕事を失った人が、生活を安定させながら再就職を目指すための雇用保険の給付

です。

そして、

退職したら自動でもらえるものではなく、雇用保険の加入期間や求職活動などの条件がある

と覚えておくと分かりやすいです。

関連する用語

分からない言葉があったら、ひとつずつ確認していきます。

参考情報