社会保険の手続きで、

「随時改定」

という言葉が出てくることがあります。

でも、

「何を随時変えるの?」
「算定基礎届とは何が違うの?」

となると、少し分かりにくい言葉です。

ざっくり整理しておきます。

随時改定とは

随時改定は、

昇給や降給などで固定的な給与が大きく変わったときに、標準報酬月額を途中で見直す仕組み

です。

標準報酬月額は通常、毎年の算定基礎届によって見直されます。

ただし、給与が大きく変わったのに、次の年次見直しまで古い標準報酬月額を使い続けると、実際の給与と社会保険料の基準がずれてしまいます。

そのずれを途中で直すのが随時改定です。

どんなときに対象になる?

代表的なのは、

  • 基本給が上がった
  • 基本給が下がった
  • 固定手当が増えた
  • 固定手当が減った

など、

毎月固定的に支払われる給与が変わったとき

です。

一方で、残業がたまたま多かったなど、変動する給与だけが増減した場合は、通常それだけでは随時改定の対象にはなりません。

3か月分の給与を見る

固定的な給与が変わった後、

変動した月から3か月間の報酬

を確認します。

その3か月の平均額から新しい標準報酬月額を計算し、従来の標準報酬月額と比べます。

一定の条件を満たし、2等級以上の差が出た場合などに、標準報酬月額が改定されます。 (nenkin.go.jp)

いつから変わるの?

随時改定の条件を満たした場合、

固定的な給与が変わった月から数えて4か月目

から、新しい標準報酬月額が使われます。

たとえば4月に昇給した場合、

4月・5月・6月の給与を確認して、条件を満たせば、

7月から新しい標準報酬月額

になる、というイメージです。 (nenkin.go.jp)

会社は何を提出する?

随時改定の対象になった場合、会社は

月額変更届

を提出します。

正式には、

健康保険・厚生年金保険 被保険者報酬月額変更届

です。

つまり、

仕組みの名前 → 随時改定
提出する書類 → 月額変更届

という関係です。

算定基礎届との違いは?

ざっくり分けると、

算定基礎届
→ 毎年1回、4月・5月・6月の給与をもとに見直す

随時改定
→ 昇給や降給などで給与が大きく変わったときに、途中で見直す

という違いです。

算定基礎届は定期的な見直し、随時改定は臨時の見直し、と考えると分かりやすいです。

必ず2等級以上変わればいいの?

随時改定には、標準報酬月額の差だけでなく、

  • 固定的賃金に変動があること
  • 変動後3か月の支払基礎日数などが条件を満たすこと
  • 原則として従前と比べて2等級以上の差が出ること

など、いくつか条件があります。 (nenkin.go.jp)

実際に対象になるかどうかは、会社の担当者や日本年金機構などで確認します。

自分で手続きするの?

基本的には、

会社が手続きを行います。

会社員本人が月額変更届を提出するわけではありません。

ただし、自分の給与明細で社会保険料が変わったとき、

「昇給したあとだから、随時改定が入ったのかな」

と意味が分かるようになります。

ざっくり覚えるなら

随時改定は、

昇給や降給などで給与が大きく変わったときに、年1回の見直しを待たず標準報酬月額を変更する仕組み

です。

そして、

3か月分の給与を見て、条件を満たせば4か月目から変更

と覚えておくと分かりやすいです。

関連する用語

随時改定と一緒によく出てくる言葉も、順番に整理しています。

参考情報