会社を辞めたあと、

転職先などから、

「退職したことが分かる書類を出してください」

と言われることがあります。

そのときに出てくるのが、

退職証明書

です。

でも、

離職票とは違うの?

離職証明書とは何が違うの?

と思うこともあります。

退職証明書とは、

退職した人が会社に請求したときに、在職期間や仕事内容、賃金、退職理由などを会社が証明する書類

です。


退職証明書って何?

退職証明書は、

会社を退職したことや、

在職中の情報について、

会社が証明する書類です。

労働基準法では、

退職した労働者から請求された場合、

会社は、

遅滞なく退職証明書を交付しなければならない

と定められています。


会社は必ず自動的に発行するの?

いいえ。

退職証明書は、

退職したら必ず自動的に渡される書類ではありません。

基本的には、

退職した本人が会社に請求したときに発行される書類

です。


何を書いてもらえるの?

労働基準法では、

次の事項について証明を請求できます。

  • 使用期間
  • 業務の種類
  • その事業における地位
  • 賃金
  • 退職の事由

退職理由が解雇の場合には、

その理由も含まれます。


使用期間って何?

簡単にいうと、

その会社で働いていた期間

です。

たとえば、

「2022年4月1日から2026年3月31日まで」

など、

在職していた期間を証明してもらうことができます。


業務の種類って何?

その会社で、

どのような仕事をしていたかです。

たとえば、

  • 営業
  • 経理
  • 一般事務
  • 販売
  • 製造

など、

担当していた業務について証明してもらうことができます。


「その事業における地位」って何?

会社での、

役職や立場などです。

たとえば、

主任や課長など、

在職中の地位について証明を求めることができます。


賃金も書いてもらえるの?

はい。

本人が希望すれば、

賃金についても証明してもらうことができます。

転職先などから、

以前の賃金を確認する資料を求められた場合などに、

使われることがあります。


退職理由も書いてもらえるの?

はい。

本人が希望すれば、

退職理由についても証明してもらえます。

たとえば、

  • 自己都合退職
  • 定年退職
  • 契約期間満了
  • 会社からの退職勧奨
  • 解雇

などです。


書いてほしくない退職理由まで書かれるの?

いいえ。

ここは退職証明書の大事なポイントです。

会社は、

本人が請求していない事項を、退職証明書に記載してはいけません。

たとえば、

本人が、

「在職期間だけ証明してください」

と請求した場合、

会社が勝手に、

退職理由や賃金まで書くことはできません。


必要な項目だけ頼めるの?

はい。

退職証明書では、

自分が必要な項目だけを指定して、

証明を求めることができます。

そのため、

転職先から、

在職期間だけ確認したいと言われた場合には、

その項目だけを会社に請求することもできます。


離職証明書とは違うの?

違います。

名前がかなり似ていますが、

用途も提出先も違います。

退職証明書は、

退職した本人から請求を受けて、

会社が本人に交付する書類です。

一方、

離職証明書は、

雇用保険の手続きのために、

会社がハローワークへ提出する書類です。

ざっくり言えば、

退職証明書 → 会社から退職した本人へ

離職証明書 → 会社からハローワークへ

という違いです。


離職票とも違うの?

違います。

離職票は、

雇用保険の基本手当などの手続きをするときに、

主に使われる書類です。

会社から提出された離職証明書などをもとに、

ハローワークが交付します。

一方、

退職証明書は、

会社が本人に対して、

退職や在職中の情報を証明する書類です。


3つを並べるとどう違うの?

ざっくり整理すると、

退職証明書
→ 会社が退職した本人に交付する

離職証明書
→ 会社がハローワークへ提出する

離職票
→ ハローワークから退職した本人へ交付される

という違いがあります。

名前は似ていますが、

まったく同じ書類ではありません。


何のために使うの?

退職証明書は、

たとえば、

  • 転職先への提出
  • 退職したことの証明
  • 在職期間の確認
  • 仕事内容や役職の確認
  • 賃金の確認
  • 退職理由の確認

などに使われることがあります。

何のために必要かによって、

証明してもらう項目を選ぶことができます。


決まった書式があるの?

法律上、

全国共通で必ずこの書式を使わなければならない、

というものではありません。

会社独自の書式を使うこともできます。

厚生労働省では、

退職事由に係るモデル退職証明書

も公開しています。


会社に様式がない場合は?

会社に専用の様式がなくても、

必要事項を記載した退職証明書を作成してもらうことはできます。

大切なのは、

本人が請求した事項について、

会社が証明することです。


会社が発行してくれない場合は?

本人が労働基準法で定められた事項について、

退職証明書を請求した場合、

会社は遅滞なく交付する必要があります。

請求しても発行してもらえない場合には、

労働基準監督署

などに相談する方法があります。


解雇された場合も請求できるの?

できます。

退職理由が解雇の場合には、

その理由についても、

証明を求めることができます。


まだ退職していなくても解雇理由を請求できるの?

一定の場合にはできます。

解雇の予告を受けた人は、

解雇予告の日から退職する日までの間でも、

解雇理由の証明書

を請求できます。

この場合も、

会社は遅滞なく交付する必要があります。


退職届とは違うの?

違います。

退職届は、

労働者が会社に対して、

退職する意思を示すための書類です。

一方、

退職証明書は、

退職したことや在職中の情報を、

会社が証明する書類です。

つまり、

退職届 → 本人から会社へ

退職証明書 → 会社から本人へ

という違いがあります。


退職証明書と源泉徴収票は同じ?

違います。

源泉徴収票は、

その年に支払われた給与や、

源泉徴収された所得税などを確認するための税金の書類です。

退職証明書は、

退職や在職中の情報を証明するための書類です。

用途が違います。


いつまでに発行してもらえるの?

法律では、

本人から請求された場合、

会社は、

遅滞なく

交付しなければならないとされています。

「請求から何日以内」と、

一律の日数が決められているわけではありません。


ざっくり覚えるなら

退職証明書は、

「退職した人が請求したときに、在職期間や仕事内容、賃金、退職理由などを会社が証明する書類」

です。

覚えておきたいポイントは、

  • 本人が会社に請求する
  • 会社は遅滞なく交付する必要がある
  • 在職期間や仕事内容、地位、賃金、退職理由などを証明できる
  • 本人が請求していない事項は記載できない
  • 離職証明書とは別の書類
  • 離職票とも別の書類

です。


関連する用語

退職証明書は、「退職すると自動的にもらう書類」ではなく、「退職した本人が必要な事項を指定して会社に証明してもらう書類」と考えると分かりやすくなります。

分からない言葉があったら、ひとつずつ確認していきます。

参考情報