所得税を調べていると、

「給与所得控除」

という言葉が出てきます。

でも、

基礎控除とは何が違うの?

給料から何を引くの?

と思うこともあります。

給与所得控除とは、

会社員などが受け取った給与収入から、一定額を差し引いて給与所得を計算するための控除

です。


給与所得控除って何?

会社員などの所得税は、

もらった給与の全額にそのまま税金がかかるわけではありません。

まず、

給与収入 − 給与所得控除 = 給与所得

という計算をします。

このとき給与収入から差し引くのが、

給与所得控除

です。


どうして給与から控除するの?

会社員も、

仕事をするためにさまざまな費用がかかります。

ただし、自営業のように仕事にかかった費用を一つずつ必要経費として計算するのではなく、

給与所得では、

給与収入の金額に応じて一定額をまとめて差し引く仕組み

になっています。

それが給与所得控除です。


いくら控除されるの?

令和8年分・令和9年分では、

給与所得控除額は給与収入によって変わります。

たとえば、

  • 給与収入220万円まで:74万円
  • 220万円超360万円まで:収入金額×30%+8万円
  • 360万円超660万円まで:収入金額×20%+44万円
  • 660万円超850万円まで:収入金額×10%+110万円
  • 850万円以上:195万円

が基本的な目安です。

つまり、

給与が多くなると給与所得控除額も変わりますが、上限があります。


たとえば給与が200万円なら?

令和8年分・9年分で、

給与収入が200万円の場合、

給与所得控除は、

74万円

です。

そのため、

200万円 − 74万円 = 126万円

となり、

給与所得は126万円になります。

この給与所得から、さらに基礎控除などの所得控除を差し引いて、所得税を計算していきます。


基礎控除とは何が違うの?

給与所得控除と基礎控除は、

どちらも税金の計算で差し引くものですが、

差し引く段階が違います。

給与所得控除は、

給与収入から差し引いて給与所得を求めるための控除

です。

基礎控除は、

給与所得などを求めたあと、所得から差し引く所得控除

です。

ざっくり言うと、

給与収入
↓
給与所得控除
↓
給与所得
↓
基礎控除などの所得控除
↓
課税される所得

という流れです。


給与所得控除は会社員だけ?

給与所得控除は、

給与所得がある人に使われる控除

です。

会社員だけでなく、

アルバイトやパートなど、

給与として収入を受け取っている人にも関係します。

一方、

事業所得などには給与所得控除は使いません。


給与明細から毎月引かれているの?

給与所得控除が、

毎月の給与から実際にお金として引かれているわけではありません。

給与明細に、

「給与所得控除」という項目があって、その金額だけ手取りが減るわけではありません。

あくまで、

所得税を計算するときに使う計算上の控除

です。


年収の壁とは関係あるの?

関係があります。

所得税がかかるかどうかを考えるときには、

給与収入から、

  • 給与所得控除
  • 基礎控除

などを差し引いて計算します。

令和8年分では、

給与収入だけでほかに所得がない場合、

給与所得控除74万円と基礎控除104万円を合わせた、

178万円

が所得税がかからない目安のひとつになります。


源泉徴収票にも関係あるの?

関係あります。

源泉徴収票には、

給与所得控除後の金額

という欄があります。

これは、

給与収入から給与所得控除を差し引いたあとの、

給与所得の金額

を示しています。


ざっくり覚えるなら

給与所得控除は、

「会社員などの給与収入から差し引いて、給与所得を計算するための控除」

です。

覚えておきたいポイントは、

  • 給与収入から差し引く控除
  • 給与所得を計算するために使う
  • 控除額は給与収入によって変わる
  • 令和8年分・9年分の最低保障額は74万円
  • 基礎控除とは差し引く段階が違う
  • 実際に給与からお金が引かれるわけではない

です。


関連する用語

給与所得控除は、基礎控除との違いを見ると、所得税の計算の流れが分かりやすくなります。

分からない言葉があったら、ひとつずつ確認していきます。

参考情報